未来のAI×Web3アニメクリエイターが大集結!『Prince JAM!』ピッチコンテストの受賞者発表

AIとWeb3技術が急速に進化する中、エンターテインメント業界もその影響を受け大きな変革を遂げつつあります。特にアニメ制作の分野では、AI技術を駆使した新しい制作フローが注目を集め、効率化とコスト削減を図りながらも高品質な作品を生み出すことが可能となっています。こうした背景の中、SHAKE Entertainment株式会社と株式会社Puri Princeは、2024年7月4日から6日にかけて開催された国内最大級のクリプトカンファレンス「IVS Crypto 2024 KYOTO」において、AI×Web3アニメのピッチコンテスト「Prince JAM!」を開催しました。本コンテストは、多くの業界関係者やクリエイターが集結し、AI×Web3アニメの新たな可能性を見出す場となりました。

緊張と期待が交錯するコンテスト

7月5日、京都パルスプラザを舞台に、「Prince JAM!」ピッチコンテストが盛大に開催されました。Puri Prince代表の中山雅弘氏は「生成AIなどの新技術が生まれる激動の時代だからこそ、道徳心を保ち、『心技体』を揃えることが重要になる。エンタメ業界で、これまで時代の潮流に乗って長年活躍してきた審査員の方とともに、上映作品の『心技体』をみていただきたい」と挨拶し、コンテストの幕を開けました。

AI技術を活用して制作されたショートアニメのトレーラーを披露し、その魅力をアピールする形式で行われたこのコンテストには、総勢8名のファイナリストが出場しました。
審査員には、ゲーム・アニメ業界のレジェンドクリエイター広井王子氏やアニメジャーナリストの数土直志氏、大手出版社や配給会社の代表者が名を連ね、厳正な審査が行われました。審査項目は「AI活用度」「クリエイティブ」「事業性」の3つの観点から評価されました。

栄えある受賞者の発表

最優秀賞

『悪夢の淵から』 小林譲さん

受賞コメント
「本当に驚いてます。AIを活用して作品を作ったのは初めてでした。生成AIを使いはじめて1年、様々な可能性があると感じてます。作品にして世にだしたいと思います。」

優秀賞

『デッドマンズハンド』 noriyangさん

優秀賞

『らぶフォー』 ヨリコ・ジュンさん

特別賞

・AiHUB賞
『デッドマンズハンド』 noriyangさん

・AKA Virtual賞
『らぶフォー』 ヨリコ・ジュンさん

・アミューズ賞
『聖刻WARES』 伸童舎 野崎伸治さん

・サンリオ賞
『聖刻WARES』 伸童舎 野崎伸治さん

・テレビ朝日賞
『悪夢の淵から』 小林譲さん

・DM2C Studio賞
『デッドマンズハンド』 noriyangさん

・HEROZ賞
『らぶフォー』 ヨリコ・ジュンさん

・フジテレビ賞
『水彩恋』 AizenProduction 京谷歩さん

・Mixi賞
『華衛士F8ABA6ジサリス』 AICライツ 井上正大さん

エンタメ社会学者 中山淳雄氏の白熱セッション

「Prince JAM!」の特設ステージでは、エンタメ社会学者の中山淳雄氏を迎えたスペシャルセッションも大盛況でした。中山氏は、エンタメビジネスの過去から現在、そして未来に至るまでの変遷を解説し、特に生成AIがエンタメ業界に与える影響について深く掘り下げました。
第1部では、アニメジャーナリストの数土直志氏とのトークセッションが行われ、現在のアニメ業界のトレンドや課題について議論されました。第2部では、生成AIの最前線について紹介され、AI技術がアニメ制作にもたらす革新性について具体的な事例が示されました。

AKA Virtual協賛の華やかなステージ

さらに、AKA Virtual.Incが協賛するバーチャルアイドルグループ『JKT48V』のライブパフォーマンスも行われ、観客を魅了しました。最先端の3D・XR技術を駆使したパフォーマンスは、大いに会場を盛り上げました。

事業提携発表も相次ぐ

結果発表直前には、SHAKEとINCLUSIVE株式会社の事業提携、Puri PrinceとAnime Chainの新たなアニメーションプラットフォームにおける業務提携が発表されました。これらの提携は、AIとWeb3の分野での新たなビジネスチャンスを創出することを目的としています。

「Prince JAM!」ファイナリストのご紹介(順不同)

『水彩恋』 AizenProduction 京谷歩

『ゲゲゲの鬼太郎』を愛して育った作者が、AIで描き出した魔物や陰陽師を描き、日本特有の文化が育った平安時代の魅力を伝える。

『インセクトランド』 トゥーンアディショナルピクチャーズ なべしげ

個性ある昆虫が可愛らしい世界で自分の魅力を発見していく物語。背景をAIで描き出して制作コストを下げ、世界中に無数にいる特徴的な昆虫を紹介していきたい。

『らぶフォー』 ヨリコ・ジュン

実際のアイドルの動きを取り入れ、時短以外の観点でもAIの可能性を追求する、舞台なども含めたマルチメディアプロジェクト。

『華衛士F8ABA6ジサリス』 AICライツ 井上正大

世界へ特撮を広げるべく、高コストな特撮技術のコストを下げ、アクションや演技ができない人でもヒーローになる夢を実現する。

『聖刻WARES』 伸童舎 野崎伸治

虫プロダクションをルーツに持つ伸童舎が「温故知新」をテーマに届ける、ファンがクリエイターとしてが参加できる物語。

『AIドル☆プロジェクト ~輝け!電脳の歌姫たち~』 SOZOCreation DAISUKE

元アイドルと開始したプロジェクト。制作の実に9.5割をAIを用いて行い、将来的には大会場を借り、次元の超越を目指す。

『悪夢の淵から』 小林譲

ホラーと生成AIの相性の良さに着目し、生成AIで作ったホラーの効果音を、さらに音楽生成AIに入れるなどの工夫を重ね、リアル調とアニメ調の混交で、ゾクゾクするものを目指した。

『デッドマンズハンド』 noriyang

コスト高故に諦めかけた10年来の構想を、ラスベガスの実際のカジノで取材を重ねる作者が世に放った。世界のポーカー市場で愛される作品を目指した。

「Prince JAM!」は、AIとWeb3技術を駆使した新たなアニメ制作の可能性を示す素晴らしいイベントとなりました。特に印象的だったのは、参加者たちの情熱と創意工夫です。生成AIを活用した斬新なアプローチや、高度なクリエイティブ性が評価された作品の数々は、今後のエンタメ業界における新たなスタンダードを予感させました。
審査員たちはただ評価するだけでなく、各ファイナリストに対して具体的なアドバイスを送り、彼らの成長を真摯にサポートしていました。このような温かい交流が、参加者たちのモチベーションを一層高めていたように感じます。
また、中山淳雄氏のセッションやJKT48Vのライブパフォーマンスなど、イベント全体が非常に充実しており、AIとWeb3の未来について深く考えさせられる内容でした。SHAKEとINCLUSIVE、Puri PrinceとAnime Chainの提携発表もあり、今後のエンタメ業界における新しいビジネスモデルの誕生が期待されます。
AIとWeb3がもたらす新たな可能性に満ちた「Prince JAM!」。今後もこうしたイベントが続き、エンタメ業界の革新を牽引していくことを期待しています。

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