暗号会計RIKYU、法人向け暗号資産会計サービスを正式リリース

株式会社RIKYUが、法人向け暗号資産会計サービス「暗号会計RIKYU」を2024年6月23日に正式リリースしました。このサービスは、暗号資産を保有する法人やWeb3事業者にとって、簡単かつ効率的な会計処理のソリューションを提供し、新たなデファクトスタンダードを目指しています。半年間のクローズドベータ版を経て、すでに決算で利用する企業も増えており、期待が高まっています。

暗号会計RIKYUの特徴

◾️簡単3ステップで会計システムにブロックチェーンの取引を連携
暗号会計RIKYUは、複雑な暗号資産会計を簡素化する革新的なプラットフォームです。企業は以下の3つのステップで、効率的な暗号資産会計管理を実現できます。

1.ウォレット連携
ウォレットアドレスを登録するだけで、暗号資産の取引データを簡単に取得できます。ウォレットアドレスのみで良いため、あらゆるタイプのウォレットに対応しています。

2.自動計算&仕訳
暗号資産の時価レートを元に、取得価額や損益計算を自動で行います。移動平均法、総平均法に対応し、NFTを含む多様なオンチェーンアセットの会計処理も可能です。

3.会計システム連携
FreeeやMoneyForwardなどのクラウド会計システムとシームレスに連携します。freeeはAPI連携でワンクリック反映、MoneyForwardはCSVインポートに対応しています。

さらに、Ethereum、Polygon、Arbitrum、Optimismの4大チェーンに対応し、あらゆる暗号資産やNFT(ERC-721, 1155)に対応しています。ブロックチェーンの専門的な知識がなくても直感的な操作を可能にし、正確で効率的な暗号資産会計を実現します。

暗号会計RIKYU提供の背景

ブロックチェーン技術と暗号資産はビジネス界に新たな可能性を提供する一方で、未曾有の会計上の課題をもたらしています。

日本の規制環境と実務のギャップ
ブロックチェーン技術と暗号資産は、ビジネス界に新たな可能性をもたらす一方で、前例のない会計上の課題が生じています。日本でも暗号資産に関する規制は整備されつつありますが、これらの規制を遵守するための具体的な実務プロセスが未整備で、多くの企業が規制遵守の方法論に悩まされています。

専門知識の不足と高コスト
暗号資産会計には、ブロックチェーン技術と会計の双方に精通した専門家が必要です。このような人材は希少で、多くの企業は外部コンサルタントに頼らざるを得ない状況が続いています。

アウトソーシングの増加と内部統制の課題
暗号資産会計の複雑さや監査問題から、ブロックチェーン事業を展開する企業でさえ、暗号資産の保有や開発をアウトソースするケースが増えています。これは新たな内部統制とセキュリティの課題を生み出しています。

このような複雑な状況下で、日本企業は急速に整備される国内外の規制に適応しつつ、革新的なWeb3ビジネスの開発と展開を推進しなければなりません。この両立は、適切なツールと知識なしには極めて困難です。暗号会計RIKYUは、この現状を打破し、イノベーションをリードするためのサービスを提供します。

今後の展開

暗号会計RIKYUは、Web3市場とユーザーニーズに応えるため、以下の展開を計画しています。
・対応チェーンの拡大:2024年内に、Solana、Cardano、Astar、AvalancheなどのL1チェーンや他EVM L2チェーンへの対応を予定しています。
・パートナーシップの強化:国内外のWeb3事業者との連携によりサービスの強化を目指します。
・研究開発の推進:トランザクション分析で培った技術を活用し、新機能の継続的な開発を推進します。

代表取締役 高瀬兼太氏 コメント

乱高下する暗号資産市場の中、ブロックチェーン技術は次なるユースケースを生むべく着実に成長しております。
ブロックチェーンで資産が表現される世の中を迎えるためには多くの"点"が必要です。それらの中で、弊社が取り組むべきものの一つが会計を含む規制への対応です。
暗号資産会計のルールはある程度示されているものの、その運用難易度が高く、暗号資産を用いたサービスや決済を利用しようにも、運営企業とユーザーの両者は会計問題に直面します。
ブロックチェーン技術がもたらす恩恵を正しく享受するためには、暗号資産会計の運用負荷をなくし市場の活性化を下支えするサービスが必要だと考えます。大企業からスタートアップまで、ブロックチェーン領域の挑戦者を増やせるサービスを提供してまいります。

暗号会計RIKYUのリリースは、暗号資産を活用する法人やWeb3事業者にとって、待望のソリューションといえるでしょう。複雑な会計処理を簡素化し、規制遵守のハードルを下げることは、暗号資産市場の健全な発展に大いに貢献すると思われます。特に、中小企業やスタートアップにとって、専門知識の不足や高コストの壁を乗り越える手助けとなるでしょう。今後の展開に注目しつつ、暗号会計RIKYUがもたらす変革を期待したいと思います。

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