2024年8月1日、株式会社メルカリの子会社であるメルコインが「ビットコインつみたて機能」をリリースしました。近年、ブロックチェーン技術やビットコインをはじめとする暗号資産は、急速に成長し、投資の新たな手段として注目を集めています。ビットコインはその透明性や分散型の特性から、国際的にも価値の保存手段としての地位を確立しつつあります。しかし、日本国内では依然として暗号資産取引に対するハードルが高く、多くの人々が現預金に資産を集中させているのが現状です。そんな中、メルコインは誰でも簡単にビットコインの積み立てを始められるサービスを提供することで、新たな資産形成の一環としての選択肢を提供します。この機能は、初心者でも安心して利用できる設計となっており、メルカリアプリ内でのシンプルな設定により、自動でビットコインの積み立てを実現します。
変わりゆく資産運用の世界とメルコインの成長
背景と社会的なニーズ
昨今の少子高齢化や消費者物価指数の上昇が続く中、長期的な資産形成の重要性が増しています。今年1月に始まった新NISAも追い風となり、資産運用への関心が高まっています。しかし、日本の家計金融資産の約半分が現預金に留まっており、政府は「貯蓄から投資へ」の転換を促しています。こうした中で、メルコインはビットコイン取引サービスを通じて新しい資産形成の手段を提供しています。
メルコインの取り組みと成長
メルコインは2023年3月から、メルカリのビットコイン取引サービスを展開しており、売上金やポイントを使ってビットコインを購入できる手軽さが人気です。2024年5月には暗号資産口座数が220万を超え、業界内で最も多くの新規口座を開設しました。特に、利用者の84%が暗号資産取引初心者であることから、多くの新規ユーザーを獲得していることがわかります。
資産形成の新ツール！メルコインのビットコイン積立機能がすごい
メルコインが新たに提供する「ビットコインつみたて機能」は、以下の3つの特徴を持っています。これにより、ユーザーは手軽にビットコインを積み立てることができるようになります。
1. 最短30秒の口座開設後、即座につみたて設定が可能
新たに導入された「ビットコインつみたて機能」では、本人確認済みのお客さまが、最短30秒で申し込みを完了することができます。この迅速なプロセスは、メルカリアプリの利便性を最大限に活かし、ユーザーがスムーズにビットコインの積み立てを開始できるように設計されています。つみたての頻度や日付は、ユーザーのライフスタイルに合わせて自由に選択可能で、個々のニーズに対応します。つみたて開始日は、設定画面で選んだ日付の中で最も近い日からスタートします。
＜選べるつみたて頻度と日付＞
月に4回：7日、14日、21日、28日
月に2回（いずれかを選択）：7日、21日、または14日、28日
月に1回（以下から1つを選択）：7日、14日、21日、28日
この柔軟な設定により、ユーザーは自分の生活リズムに合わせた最適なつみたて方法を選ぶことが可能です。
2. 自分に合ったつみたてプランを選べる
ビットコインのつみたて金額は、最低1円から設定でき、ユーザーが負担なく始められるのが大きな魅力です。また、メルカリポイントを利用することも可能で、日常的なポイント消費にも繋げられます。さらに、「メルペイ」に登録可能な800以上の金融機関と連携しており、ユーザーの普段使っている銀行口座からの自動チャージが設定可能です。
＜設定できる金額＞
・1,000円
・5,000円
・10,000円
・任意の金額（1円〜100万円）
たとえ設定金額が1,000円に満たない場合でも、銀行口座から自動で1,000円がチャージされるため、手間をかけずに積み立てを続けることができます。逆に、既にビットコイン取引用の資金が設定金額以上ある場合は、銀行からのチャージが行われないというシステムも安心です。
3. 見直し／解除も自由に、すぐに「メルペイ」に戻せる
つみたて設定はいつでも自由に見直しや解除が可能です。また、積み立てたビットコインは、必要に応じていつでもメルペイ残高に戻すことができます。これにより、「メルカリ」でのお買い物や「メルペイ」「メルカード」の支払いにも利用可能です。実際、「メルカリ」のビットコイン取引サービスを利用しているお客さまの約5割が、ビットコインを売却した後にメルペイ残高を使って買い物をしており、この機能が多くのユーザーにとって魅力的であることがうかがえます。
つみたて機能の導入により、ユーザーは自分のペースで資産形成を行いつつ、必要なときには資金をすぐに活用することができます。この柔軟性が、多くの人々にとって新しい金融体験を提供するものとなるでしょう。
今後の展望
メルコインは、今後もユーザーが気軽に暗号資産取引を体験できるサービスを提供し続ける予定です。特に、不要品を売って得た売上金を使ったビットコインの積み立てが、より手軽にできる新たな体験を提供することを目指しています。
「ビットコインつみたて機能」の導入により、メルコインはさらに多くのユーザーに向けて、暗号資産を用いた資産形成の可能性を広げようとしています。今回のサービスは、暗号資産への参入障壁を低くし、日常生活の中で自然に資産運用を行える環境を整えています。私自身、この取り組みが日本国内の投資文化を変える一助となると感じています。メルコインのような企業が新しい金融サービスを提供することで、将来的により多くの人々が資産形成に参加できる社会が実現することを期待しています。メルコインの今後の展開に注目したいと思います。
