指令室が現場を瞬時に把握!石狩消防署が取り入れた最新クラウド技術

近年、災害対応におけるデジタル技術の導入が進む中で、北海道石狩消防署が新たな一歩を踏み出しました。石狩消防署が導入したのは、クラウド録画サービスシェアNo.1を誇るセーフィー株式会社と、キヤノンシステムアンドサポート株式会社が提供するクラウド録画カメラです。このカメラの導入により、消防車両に搭載された映像データがリアルタイムで指令室に送信され、指揮者が迅速かつ的確な判断を下すことが可能になりました。これまで無線を主な情報伝達手段としていた同署にとって、この技術革新は大きな飛躍といえるでしょう。特に、現場到着前の状況確認や火災の広がりを事前に把握することができるようになり、消火活動の効率性と安全性が大幅に向上しました。この技術導入は、石狩市の防災力強化だけでなく、全国的な災害対応のモデルケースとして注目されています。

震災の教訓から学ぶ!テクノロジーで挑む新時代の防災

日本は、1923年の関東大震災から約100年が経過した今も、毎年多くの災害に見舞われています。特に2011年の東日本大震災や2016年の熊本地震、そして2024年の能登半島地震など、各地で甚大な被害が発生しています。これらの災害は、被害の甚大さだけでなく、災害対応の迅速性と正確性が問われる場面が多くありました。こうした背景から、デジタル技術を用いて防災力を強化する取り組みが全国的に進んでいます。

石狩消防署が切り拓く!クラウドカメラで進化する災害対応

石狩消防署は、こうした動きに対応するため、消防車両の屋根上に「VisualStage Type-S」を設置しました。このクラウドカメラは、現場の状況をリアルタイムで遠方の指令室や指揮車に送信できるため、指揮者が現場の状況を的確に把握し、迅速な判断を下すことができます。これにより、現場と後方支援の間での情報伝達がスムーズに行われ、消火活動の効率が格段に向上しました。
例えば、ある火災現場では、石狩消防署から現場に到着するまでに約40分を要しましたが、先に到着した車両からの映像データを本署が確認したことで、火災の延焼危険箇所を事前に把握し、被害の拡大を防ぐことができました。このように、クラウドカメラの導入は、災害対応における新たなスタンダードとなり得るでしょう。

小野寺消防司令補が語る!クラウドカメラ導入の現場視点と成果

セーフィーを導入する以前、ドライブレコーダーのようにカメラを車載して現場状況を把握するというアイデアは考えていましたが、遠くにある火災現場の状況をより迅速かつ鮮明に確認するためには、車両の屋根上に遠隔操作可能なカメラを設置する方が良いと判断しました。実際に、車両の屋根上に設置したことにより、現場に向かう途中でも遠方の火災状況を煙の状況から、その規模を予測することができました。
今後は、車両にカメラを設置するだけでなく、隊員自らがウェアラブルカメラを防火服に装着することで、消火活動自体の状況をリアルタイムに共有し、迅速かつ正確な判断や緊急退避などの安全管理を行える体制の構築を検討しています。

業界No.1の「Safie」とは?映像でつくる新しい未来

Safie(セーフィー)は、カメラをインターネットに接続するだけで、いつでもどこでも映像を確認できるクラウド録画サービスです。このサービスは、クラウド録画の分野で国内シェアNo.1を誇り、「映像から未来をつくる」というビジョンのもと、人々の意思決定を支援する映像プラットフォームを提供しています。
Safieは、業界を問わず、さまざまな現場でのデジタルトランスフォーメーション(DX)を促進することを目指しています。例えば、小売り、土木・建設、製造、医療など、多岐にわたる分野での導入が進んでおり、映像データを活用することで業務の効率化や安全性の向上が実現されています。
さらに、セーフィーはデータガバナンスに関する厳格な指針を守り、ステークホルダーとの協調を大切にしながら、プライバシー保護にも配慮した運用を行っています。社外の有識者からの助言を受け、定期的に指針や運用基準の見直しを行うことで、信頼性の高いサービスを提供し続けています。

サービスサイトURL:https://safie.jp/

「新時代の防災」石狩消防署の成功事例が示す未来

今回の石狩消防署によるクラウドカメラの導入は、防災DXの先駆けとして非常に注目すべき事例です。消防車両に搭載されたカメラを通じて、指令室や指揮者がリアルタイムで現場の状況を把握し、迅速かつ的確な判断を下すことができるようになったことは、災害対応の新たなスタンダードを示しています。この取り組みは、石狩市だけでなく、全国の自治体にも大きな影響を与える可能性があります。
災害対応におけるデジタル技術の重要性は、今後ますます高まっていくことでしょう。しかし、技術の導入だけではなく、それを活用するためのノウハウや運用体制の整備が不可欠です。石狩消防署のように、実際の現場で技術を活用し、具体的な成果を上げることで、他の自治体や組織も同様の取り組みを検討するきっかけとなることを期待します。デジタル技術を駆使した防災DXは、これからの災害対応の鍵となるでしょう。

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