医療や介護の現場において、日常的な業務を支えるテクノロジーがますます重要視される中、株式会社obnizが提供する後付けIoT化ソリューション「obniz Now」が新たな価値を提供しています。このIoT化ソリューションが、移動式医療ごみパッキング装置「エコムシュウ」の保守メンテナンスシステムに導入され、現場での課題解決に大きく貢献しています。エコムシュウは、使用済み紙おむつの臭いや感染リスクを抑制する装置として、全国の病院や介護施設で導入が進んでいますが、その運用における保守メンテナンスの効率化が課題となっていました。「obniz Now」は、この課題を後付けIoTデバイスによる遠隔監視で解決し、保守メンテナンスの効率を飛躍的に向上させました。
医療・介護現場での紙おむつ処理の課題とエコムシュウの役割
医療や介護の現場では、患者や利用者の使用済み紙おむつ処理が重要な業務のひとつです。とりわけ、使用済み紙おむつから発生する不快な臭いや感染リスクをいかに抑えるかが現場の大きな課題となっています。おむつ交換と食事介助が同時に行われることも多いため、迅速かつ衛生的な処理が求められています。
株式会社スミロンが開発し、ケアフォート株式会社が販売する「エコムシュウ」は、この問題に対応するために開発された移動式医療ごみパッキング装置です。この装置は、特殊なフィルムを使用して紙おむつを密封し、臭いを効果的に抑えるとともに、菌やウイルスによる二次感染を防止します。全国の病院や介護施設で導入が進んでおり、現場での利用が広がっています。
しかし、エコムシュウが果たす役割が大きくなるにつれ、保守メンテナンスの効率化が新たな課題となっていました。従来の電話サポート体制では、個々の機器の劣化状況や不具合を迅速に把握することが難しく、特に使用頻度の高い施設では機器のメンテナンスに時間とコストがかかることがありました。そこで、株式会社obnizの「obniz Now」がその解決策として注目され、エコムシュウに導入されることとなりました。
IoT化による保守メンテナンスの新たなアプローチ
「obniz Now」は、既存の機器に後付けできるIoT化ソリューションです。スマートデバイスをエコムシュウに取り付けるだけで、インターネットを通じて遠隔監視システムが構築されます。このシステムにより、エコムシュウの稼働状況やエラー情報をWebダッシュボードから一元的に管理できるようになりました。
例えば、エコムシュウが過剰に使用されている場合、その機器に対して特別なメンテナンスを実施したり、追加の装置を導入する提案ができるようになりました。また、利用状況をリアルタイムで監視することで、特定の機能が頻繁に使用されているかどうかを把握し、製品改修に反映させることも可能となりました。
特に注目すべきは、エコムシュウで発生するエラーの詳細を簡単に確認できる点です。これまで機器の表示では詳細が不明だったエラーについても、Web上で「巻き込みエラー」や「異物検知エラー」といった具体的な情報が把握できるため、迅速な対応が可能となりました。これにより、従来よりも効率的かつ効果的な保守メンテナンスが実現されています。
担当者が語る後付け可能なスマートデバイスの魅力
他の製品と比較して、短納期で実現できて実績も十分だったことから採用に至りました。スマートデバイスを後付けするだけでよく、装置側の改良が不要な点も大変魅力的でした。Webダッシュボードも使いやすく、気に入っています。将来的には、エコムシュウひとつでより多様なデータの収集できるようにし、患者様の状況把握などに活用したいと考えています。
インタビュー詳細：https://iot.obniz.com/case/ecomush-obniznow
IoTによる未来への展望
「obniz Now」が医療・介護現場にもたらした革新は、IoT技術の可能性を広げる一例として注目されています。従来のIoTソリューションでは、端末ごとのソフトウェア開発が必要でしたが、「obniz Now」はその必要がなく、導入コストを抑えながら迅速に展開できる点が大きなメリットです。この特許技術により、今後もさまざまな分野でIoTがより身近な存在となり、現場の課題解決に貢献していくことでしょう。
obniz Now 資料ダウンロードページ：https://iot.obniz.com/download/maintenance
「obniz Now」による医療・介護現場の革命
「obniz Now」の導入により、医療や介護現場の保守メンテナンスに新たな風が吹き込まれました。現場での負担軽減や効率化を進めるために、IoT技術は欠かせないものとなってきていますが、その導入にはコストや技術的なハードルが伴うことが多いのも事実です。そうした中で、後付けで簡単に導入でき、既存の装置に手を加えることなく運用できる「obniz Now」は、医療・介護業界にとって非常に有用なソリューションといえるでしょう。
さらに、遠隔での監視やメンテナンスが可能になることで、現場のスタッフがより重要なケア業務に集中できる環境が整うことが期待されます。これは、現場の効率化だけでなく、患者や利用者に対するケアの質を向上させることにも繋がるはずです。IoTの力を借りて、現場の課題を解決し、より快適で効率的な医療・介護環境を実現していく。「obniz Now」は、そんな未来を見据えた一歩を提供していると感じました。
