就活は“自分そっくりのAI”と一緒に?学生8割が使う時代の新常識

就職活動に、AIが本格的に入り込んでくる時代がやってきました。
これまでもエントリーシートの添削や、模擬面接の対策などにAIを取り入れる学生は少なくありませんでしたが、いま注目されているのは「自分そっくりのAIアバター」です。写真をアップロードするだけで、自分に似た外見を持つAIが生成され、面接練習や自己PRの準備をサポートしてくれるというもの。2026年卒業予定の学生を対象に行われた調査では、すでに約8割が就活に生成AIを活用しているというデータもあり、AIを味方につけた就活スタイルはすでに“当たり前”になりつつあります。

このAIアバター機能を導入したのは、長期インターンシップのマッチングサービス「DRAMATIC Intern(ドラマチック・インターン)」。2025年5月から正式提供をスタートした新機能では、自己分析の手助けから履歴書の自動作成まで、AIが就活をトータルで支援します。企業にとっても、学生との接点を増やすツールとして注目されており、すでに導入社数は100社近く。AIが学生と企業の「橋渡し役」になる時代が、静かに始まっています。

学生の8割が使うAI就活の今

就職活動におけるAIの活用が、もはや特別なものではなくなってきています。
2024年12月時点で実施された調査によると、2026年卒業予定の学生のうち、約8割が何らかの形で生成AIを就活に取り入れていることが明らかになりました。文章の添削ツールや自己分析サポート、企業研究の効率化など、使い方はさまざまですが、もはや「AIを使うかどうか」ではなく、「どのAIをどう使うか」というフェーズに突入している印象です。

こうした背景の中、長期インターンシップのマッチングサービス「DRAMATIC Intern」も、AI技術を軸にした新しい機能を導入しました。

写真一枚で自分そっくりのアバターを生成できる「AIアバター」は、その流れを象徴するような取り組みといえます。これまで人が担っていた就活支援の一部をAIが代替することで、学生はより客観的かつ柔軟に自分自身を見つめ直す機会を得られるようになります。

今の学生たちは、AIを「道具」として自然に取り入れながら、自分の可能性を広げることに前向きです。そうした意識の変化こそが、AI就活時代の本質なのかもしれません。

AIアバターで“分身”が面接練習

生成AIを就活に活用する動きが広がる中で、「DRAMATIC Intern」が新たに提供を開始したのが“自分そっくりの分身”を作れるAIアバター機能です。写真1枚をアップロードするだけで、自分に似たAIアバターを自動生成し、就活のさまざまな場面で活用できるというもので、就職活動の流れそのものに変化をもたらし始めています。具体的に、どのような機能が用意されているのか、3つのポイントから見ていきます。

写真をアップするだけで“そっくりアバター”が完成

まず注目したいのは、手軽さです。自分の顔写真をアップロードするだけで、AIが自動的に本人に似たアバターを作ってくれます。特別な編集や設定は不要で、就活初心者でもすぐに始められるのが大きなポイントです。

対話を重ねるほど“自分らしい受け答え”に

AIアバターとは会話形式で練習ができ、やり取りを重ねるうちに、自分の話し方や強みを反映した自然な受け答えができるようになります。まるで“自分の分身”が面接をしてくれるような感覚です。

将来は履歴書作成や一次面接もAIにおまかせ

今後のアップデートでは、履歴書や職務経歴書の自動作成に対応予定で、さらにはAIアバターが一次面接まで代わりに行うことも視野に入っています。就活の手間や不安を減らす強力なサポートになるかもしれません。

履歴書もプロフィールもAIでらくらく

自己紹介や職務経歴の入力は、就職活動の中でも意外と時間がかかる作業です。
しかも慣れていないと、書き漏れや誤字脱字が起きやすいもの。そんな課題を解決してくれるのが、「DRAMATIC Intern」に搭載されたらくらくAIです。

これは、あらかじめ用意した履歴書データなどを貼り付けるだけで、AIが自動的にプロフィールを整えてくれる機能。学歴やアルバイト経験、資格、趣味、自己PRなど、必要な情報を見やすく整理できるため、記入ミスを防ぎつつ、企業にも正確に伝わりやすくなります。

学生にとっては準備の負担を減らすツールとして、また企業側にとっては応募者の情報をスムーズに把握できる仕組みとして、双方にメリットのある機能といえます。

企業がストーリーで魅せる採用へ

「DRAMATIC Intern」では、学生側の支援だけでなく、企業向けにも新たなオプションが用意されています。
それが、自社の“ストーリー”を発信できる会社専用ページの作成機能です。

この機能では、単なる業務内容や募集要項の説明にとどまらず、「会社がどんな想いで事業を展開しているのか」「どんな人が、どんな想いで働いているのか」といった内面にフォーカスした情報発信が可能になります。

就活生の間でも「共感できる会社に入りたい」という価値観は年々強まっており、給与や待遇以上に“人”や“考え方”に惹かれるケースも少なくありません。企業のリアルな姿が伝わることで、学生とのマッチング精度も高まりそうです。

“共感”を軸にした採用活動は、これからの人材獲得において大きな武器になっていくかもしれません。

AIがつなぐ、学生と企業の新しい関係性

AIというと、どこか無機質で人間味に欠けるという印象を持たれることもあります。
しかし、今回の「DRAMATIC Intern」におけるAIアバターやプロフィール支援、企業ストーリーの発信といった取り組みを見ると、むしろ**“人らしさ”や“想い”を伝えるための技術**として活用されているのがわかります。

AIが学生の個性を言語化し、企業は自社の魅力を物語として伝える――そこに生まれるのは、単なるマッチングではなく、“共感を軸にした出会い”です。

約100社が導入しているという実績も、こうした新しい就活スタイルへの期待の現れといえるでしょう。
就活も採用も、“誰かと出会うこと”が本質である限り、AIは冷たいロボットではなく、**その出会いを後押しする“もうひとりの自分”**として、今後ますます身近な存在になっていくのかもしれません。

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