株式会社メルカリの子会社である株式会社メルコインが提供するビットコイン取引サービスが、直近1年間で業界トップ(※1)の口座開設数を達成したという発表がありました。2023年4月1日から2024年3月31日までの1年間で、220万口座以上(※2)の暗号資産口座が開設されたことが明らかにされました。
この成功の背景には、市況の好調さやビットコイン取引の利用者層の拡大が挙げられます。また、日本の累計暗号資産口座数が1000万口座を突破するなど、暗号資産市場の成長も大きな要因です。
特筆すべきは、「メルカリ」のビットコイン取引サービスが、他の大手暗号資産交換事業者(※3)を超える水準に達したことです。これは、メルカリの強力なブランド力や顧客基盤が、暗号資産取引の世界にも大きな影響を与えていることを示しています。
※1: 一般社団法人日本暗号資産取引業協会による最新の暗号資産取引月次データによると、直近1年(2023年3月末〜2024年3月末時点)の新規口座開設数は約310万口座。同期間のメルコインの暗号資産口座開設数は約191万口座で、全体の過半数となる61.5%を占める。
※2: 2024年5月16日時点の暗号資産口座数
※3: 2024年3月末時点の口座数はメルコインが202万口座、参考情報として、コインチェック株式会社が198万口座(2024年4月25日時点。マネックスグループ2024年3月期決算説明資料)、GMOコイン株式会社が約63万口座(2024年4月時点。GMOフィナンシャルHD月次開示情報)。
日本国内の暗号資産口座開設数は1,000万の大台を突破
日本の暗号資産業界は、これまでに大きな興奮を呼んだこともありましたが、暗号資産の不正流出や企業の倒産などの問題が発生し、多くの人々には損失や不安といったネガティブな印象がつきまといました(※4)。しかし、このような状況の中で、日本は世界に先駆けて、業界参入やサービス提供に関する規制を整備してきました。その結果、安全かつ安心して暗号資産を利用できる環境が整備されました。
そして、2024年に入り、米証券取引委員会によるビットコイン現物ETFの承認(4月には香港でも承認)や、半減期後の価格上昇への期待などが背景となり、ビットコインの価格が急上昇しました。その結果、1BTCあたりの価格が日本円換算で1,000万円を超えるなど、過去最高値を記録しました。暗号資産口座の開設数も急速に拡大し、2024年3月末時点で990万を超え、4月末時点でついに大台の1,000万口座を突破しました(※5)。
※4: 暗号資産を保有しないメルカリのお客さまに実施したアンケートによると、保有しない理由1位:「損しそう(36.9%)」、2位「何となく怖い(30.5%)」(メルコイン調べ:2023年2月実施「暗号資産に関するアンケート | n=1,227)
※5: 一般社団法人日本暗号資産取引業協会による最新の暗号資産取引月次データによると、2024年3月末時点の累計口座開設数は約990万口座。2024年4月単月のメルコインの口座開設数は10万を超えていることから、2024年4月末時点で累計口座開設数は1,000万口座を超えていると算出
参考)他金融系サービスの累計口座数は、証券口座は3,590万(2024年3月末時点:日本証券業協会開示資料より)、NISA口座が2,136万(2023年12月末時点:金融庁開示資料より)
直近1年で暗号資産口座開設数は前年の3倍ペースで拡大。ビットコイン取引サービスの利用者層が拡大
特に、直近1年間の暗号資産口座開設数は、前年比で約3倍(※6)のペースで拡大しています。この成長の背景には、これまで暗号資産に接触してこなかった顧客層への拡大があります。ビットコインを購入したことのある人々を対象に行われたアンケート調査(※7)によると、直近1年以内にビットコインを初めて購入した人の割合は3人に1人に上りました。
ビットコインの購入者を世代別に分析すると、全体(メルコインの利用に限らず、ビットコイン購入経験のある方)では、50代からの利用者が約半数を占めており、次いで40代の利用が多い傾向が見られます。一方、「メルカリ」のビットコイン取引サービスでは、20代以下から50代以上までの利用者がほぼ同じ割合で、全体の傾向とは異なり、若い世代の利用者も含めて幅広い世代に利用されています。
直近1年でビットコインを初めて購入した人々の増加は、ETFの承認や半減期後の価格上昇期待によって取引が活況となったことに加え、ビットコインに対する意識の変化も見られます。かつてはネガティブなイメージを持たれることもあったビットコインですが、直近1年の調査結果からは、64.7%の人々がポジティブなイメージに変化したことが示されました。その理由として、「思ったよりも簡単だったから」「少額で始められたから」という回答が多く挙げられ、ハードルが低く感じられることが、ビットコインの魅力を感じる要因となっていることが明らかになりました。
※6: 一般社団法人日本暗号資産取引業協会による最新の暗号資産取引月次データによると、2022年3月末〜2023年3月末は約95万口座の増加、2023年3月末〜2024年3月末は約310万口座の増加
※7: 2024年5月実施「ビットコインに関する調査」 | n=500(メルコインに限らず何らかの暗号資産取引サービスで口座開設をして、ビットコインを過去購入したことがある人)
【「ビットコインに関する調査」概要】
調査時期:2024年5月15日~5月17日
調査方法:インターネット調査
調査対象:全国、20代〜60代、男女600名(暗号資産口座を開設している人)
※グラフ内の数値は小数点第二位以下四捨五入
直近1年の暗号資産新規口座開設数No.1のメルコイン。8割超は暗号資産初めてのお客さま
「メルカリ」のビットコイン取引サービスは、これまでビットコイン取引の経験がない方でも、手軽かつ安心して利用できるよう設計され、ビットコインを身近に感じてもらうことを目指してスタートしました。サービス提供が開始されたのは2023年3月であり、その後約7ヶ月で100万口座、約1年で200万口座(2024年3月31日時点)を突破し、直近では220万口座を記録しました(2024年5月16日時点)。
利用者の83%は暗号資産取引が初めてであり、これまでの暗号資産利用者層とは異なる顧客層が中心になっています。これにより、「メルカリ」のビットコイン取引サービスは着実に拡大を続けています。
暗号資産市場における競争が激化する中、「メルカリ」のビットコイン取引サービスが着実に成長していることは、業界全体にとって注目すべきポイントです。
この成長の背景には、安全性と利便性の両面での強力な提供があります。新たな顧客層の拡大や、その利用者の多様性が示すように、ビットコインの普及はますます加速しています。
今後も安全性と利便性をさらに高めることにより、ユーザーの信頼を確固たるものとし、市場の拡大を促進していくことが期待されます。