
海外からの旅行者と接する機会が増える一方、街中や店舗では、言葉の違いに戸惑う場面も少なくありません。「翻訳アプリを開くまで会話が止まってしまう」「画面を見せ合うと相手の表情が見えにくい」といった小さな不便は、観光する側だけでなく、迎える側にとっても身近な課題です。
もし、相手の言葉が目の前に自然に表示され、顔を見ながら会話を続けられたら、旅先での交流はもう少し滑らかになるかもしれません。AIとARを融合したスマートグラスを展開するRokidは、2026年8月2日、横浜市の「Vee Sweets CAFE YOKOHAMA」で、AIスマートグラス「Rokid Glasses」の体験イベントを開催しました。日本5都市を巡る「Rokid Glasses “見える日本” ツアー 2026」の第2章として、港町・横浜を舞台に「言葉の壁」を越える体験が提案されました。
5都市を同じ内容で巡らない「見える日本」ツアー

「Rokid Glasses “見える日本” ツアー 2026」は、東京、横浜、名古屋、大阪、福岡を巡る体験型ツアーです。一般的なポップアップイベントのように同じ展示内容を各地で紹介するのではなく、都市ごとに異なるテーマを設定している点が特徴です。
その土地の生活や文化、産業、観光といった背景にRokid Glassesを重ね、どのような場面で役立つのかを体験できる構成になっています。第2章の横浜会場で掲げられたテーマは「言葉の壁」です。
赤レンガ倉庫や山下公園、中華街、みなとみらいなど、多くの観光スポットを有する横浜では、国内外の旅行者が日常的に行き交います。飲食や買い物、道案内をはじめ、多言語でのコミュニケーションが生まれやすい街だからこそ、リアルタイム翻訳を試す場所として選ばれました。
スマートフォンから顔を上げて続ける多言語の会話

スマートフォンの翻訳アプリは便利ですが、端末を取り出して言葉を入力し、画面を互いに確認する間、会話の流れが途切れることがあります。言葉の意味は伝わっても、視線が画面へ落ち、表情を見ながら話すことが難しくなる場合もあります。
Rokid Glassesのリアルタイム翻訳機能は、相手が話した内容を装着者の視界上に表示します。顔を上げたまま相手を見て、会話を続けられることが大きなポイントです。
会場では、来場者が実機を装着し、リアルタイム翻訳やAIとの対話、音声の文字起こし、ハンズフリー撮影、AR撮影・録画などを体験しました。機能一覧を見るだけでは分かりにくい装着時の軽さや、視界に情報が現れる感覚、声で操作する感覚にも関心が寄せられたといいます。旅行先や街歩きで使う具体的な場面を、実機を通して想像できる機会となりました。
初期ユーザーと一般来場者が共有した実機体験

Rokid Glassesは、Makuakeで応援購入総額約6億3,700万円、サポーター数7,413人を記録しています。横浜会場には、製品を応援購入したサポーターと、まだ実機に触れたことのない一般来場者が参加しました。

会場には、サポーターへの感謝を伝えるとともに、正式販売後の日本市場で製品を広く体験してもらう役割も持たせています。参加者には、会場となったカフェの特製アイスクリームやドーナツのほか、トートバッグ、オリジナルショッパー、マスコットなどを組み合わせたギフトも用意されました。
イベント中盤には、Rokidのグローバルマーケティング責任者であるElodie Zhou氏が登壇。日本のユーザーから寄せられた反応に触れ、日本市場が重要な展開地域の一つであることや、今後も利用者との直接的な接点を大切にしていく姿勢を紹介しました。
装着者の視点をそのまま伝えるSNS企画

会場では、Rokid GlassesのAR撮影・録画機能を使ったSNS投稿キャンペーンも行われました。参加者が装着者自身の視点からイベント風景を撮影し、InstagramやXへ指定のメンションとハッシュタグを付けて投稿する企画です。
スマートフォンを手に持って撮影する場合とは異なり、そのとき目の前に広がっていた景色や体験を、自然な視点から記録しやすくなります。製品を試すだけでなく、参加者自身が見た横浜や会場の様子を共有することで、AIグラスならではの体験を会場の外へ届ける取り組みとなりました。
全国ツアーでは「#Rokidで見える日本」「#RokidJapanTour」といった共通タグの活用も検討されています。各都市で異なる景色や体験が利用者の視点から集まれば、ツアー名の通り、AIグラスを通して見える日本の姿が形づくられていきそうです。
カフェと旅のブランドが近づけたAIグラスの日常

会場のVee Sweets CAFE YOKOHAMAは、馬車道駅から徒歩約3分、横浜赤レンガ倉庫エリアからも歩いて訪れられる場所にあります。ヴィーガンとグルテンフリーに対応したスイーツや食事を提供するウェルネスカフェです。
今回は、カフェでの交流やスイーツもイベントの体験に組み込まれました。展示会場で機能を確認するだけではなく、街歩きや旅行、カフェで過ごす時間など、日常に近い場面でAIグラスの使い方を考えられる構成です。

さらに、D2Cトラベルブランド「Aww」とのコラボレーションや、「Rokid Max 2」などが当たる抽選会も実施されました。リアルタイム翻訳やハンズフリー撮影、移動中の情報確認といった機能を旅の場面と結び付け、Rokid Glassesをガジェットとしてだけでなく、日常や旅行に寄り添うデバイスとして紹介しています。
新しい技術を「使う場面」から理解する体験
AIグラスは、多くの人にとって、まだ実際の使い方を想像しにくい製品です。性能や機能の説明だけを読んでも、それが日常のどの場面で役立つのかまでは見えにくいでしょう。今回の横浜会場では、観光地、多言語コミュニケーション、カフェでの交流、旅のブランド、SNSへの投稿といった身近な要素を組み合わせることで、AIグラスのある時間を具体的に体験できるようにしていました。とりわけ、相手の顔を見たまま言葉の違いを補えるリアルタイム翻訳は、人と人との距離を保ちながら技術がそっと会話を支える使い方といえそうです。5都市それぞれの暮らしや文化に合わせた体験が重なることで、AIグラスが特別な機器から日常の選択肢へ近づいていくのか、今後の展開も気になるところです。