
インターネットで何かを調べるとき、Googleなどの検索エンジンを使うのが当たり前だった時代から、ChatGPTをはじめとする生成AIに直接質問する時代へ。私たちの情報の探し方は、少しずつ変わり始めています。
では、情報を発信する企業側はどうでしょうか。
これまで検索結果で上位に表示されることを目指し、SEO対策に力を入れてきた企業も少なくありません。しかし、AIが質問に合わせて情報を整理し、回答を提示するようになれば、従来とは違った課題が生まれてきます。
自社の情報は、そもそもAIに正しく認識されているのでしょうか。
そんな新たな課題に着目したのが、blocksky株式会社が開発した「AIミエテル」です。
今回は、同社の三浦代表とサービス設計・技術面に携わる責任者の滝田COOに話を聞き、AI検索時代に企業が直面する課題から、サービス誕生の背景、開発の裏側、そしてこれからの情報発信のあり方までを探りました。

三浦 光
代表取締役 CEO
広告・IT業界で25年以上の経験を持つ。2004年にモバイル検索連動型広告を手がけるサーチテリア社を共同創業。広告技術やサービス開発などに携わり、2023年にblocksky株式会社を設立。

滝田 秀樹
COO(運営責任者)
IT業界で30年の経験を持つ。AT&T、Microsoftなどで事業開発に従事。三浦代表とサーチテリア社の創業・売却を経験し、ベトナムでオフショア開発企業のCEOも務める。現在はblocksky株式会社のCOO職。
検索エンジンからAIへ。企業の情報発信はどう変わる?

これまで企業が自社の商品やサービスを知ってもらうためには、Googleなどの検索エンジンで見つけてもらうことが重要でした。しかし、ChatGPTをはじめとする生成AIの普及によって、情報の探し方が変わり始めています。
この変化について、blocksky株式会社の三浦代表に話を聞きました。
――従来の検索エンジンと生成AIでは、どのような違いがあるのでしょうか。
三浦代表:「従来の検索では、ユーザーがキーワードを入力し、表示されたWebサイトを自分で比較していました。一方、生成AIでは質問に合わせて情報を整理し、回答として提示します。つまり、ユーザーが個々のサイトを見る前に、AIが企業やサービスを紹介する場面が増えているんです」
例えば、これまで複数の比較サイトを見ながら会計ソフトを探していた人が、AIに「小規模事業者におすすめの会計ソフトは?」と質問するケースも考えられます。
――そうなると、これまでのSEO対策だけでは十分ではなくなるのでしょうか。
三浦代表:「SEO対策が不要になるわけではありません。ただ、これからは人間にとって分かりやすいだけでなく、AIにも自社の情報を正しく理解してもらうことが重要です。どんな事業を行い、誰に向けて何を提供しているのか。それが伝わらなければ、ユーザーの質問に合った企業でも候補に挙がらない可能性があります」
検索順位だけでなく、AIに自社をどう認識してもらうか。企業の情報発信には、新たな視点が求められ始めています。
SEO対策だけでは足りない?AI検索時代に生まれた新たな課題

検索エンジンで上位表示されることと、生成AIの回答に自社の商品やサービスが登場することは、必ずしも同じではありません。
では、これまでSEO対策に力を入れてきた企業でも、AIには十分に情報が伝わっていない可能性があるのでしょうか。
――検索結果では上位に表示されている企業でも、AIの回答には登場しないことがあるのでしょうか。
三浦代表:「十分に考えられます。検索エンジンで評価されていることと、AIが企業の情報を正しく理解していることは、必ずしも一致しません。例えば、公式サイトに商品やサービスの情報が掲載されていても、AIがその特徴や対象となるユーザーを十分に把握できていなければ、質問に合った候補として紹介されない可能性があります」
企業側からすれば、情報を公開しているのに、その内容がAIに伝わっていないというのは気になるところです。
――企業は、これまでのSEO対策に加えて、どのようなことを意識する必要があるのでしょうか。
三浦代表:「まずは、自社の情報がAIにどう認識されているのかを知ることだと思います。AI向けの対策というと難しく感じるかもしれませんが、何が伝わっていて、何が伝わっていないのかを把握することが出発点になります」
では、AIは企業のWebサイトから、どのように情報を読み取っているのでしょうか。
その仕組みについて、次は技術面から詳しく見ていきましょう。
AIは企業をどう理解する?技術担当者が語る「AI認識」の仕組み

企業がWebサイトで情報を公開していても、AIがその内容を十分に理解できているとは限りません。では、AIはどのように情報を読み取り、企業の特徴を認識しているのでしょうか。
ここからは、AIミエテルのサービス設計・技術面に携わる滝田COOに話を聞きました。
――人間がWebサイトを見る場合と、AIが情報を読み取る場合では、どのような違いがあるのでしょうか。
滝田COO:「人間は写真やデザイン、文章の流れから、その企業が何をしているのかを理解できます。一方、AIが情報を読み取る際には、文章の内容だけでなく、情報がどのように整理されているかも重要になります。例えば、住所や営業時間、サービス内容などが掲載されていても、それぞれが何を意味する情報なのか、機械が判断しにくい場合があるんです」
そこで関係してくるのが、「構造化データ」という仕組みです。
――構造化データとは、具体的にどのようなものなのでしょうか。
滝田COO:「簡単に言えば、Webサイトに掲載された情報に意味を持たせるための目印です。例えば、ある文字列が会社名なのか住所なのか、商品名なのかを、検索エンジンなどが理解しやすい形で示します。こうした情報が整理されていれば、企業の基本情報を機械が把握する助けになります。ただ、構造化データを設定すれば必ずAIに紹介されるというわけではありません」
人間には分かりやすいWebサイトでも、機械にとって同じように理解しやすいとは限らないということです。 では、自社のWebサイトがAIにとってどの程度理解しやすい状態なのか。それを企業自身が確かめる方法はあるのでしょうか。
自社サイトはAIからどう見えている?見えない課題を可視化する技術

こうした疑問に応えるために開発されたのが、blocksky株式会社の「AIミエテル」です。企業のWebサイトを診断し、AIにとって情報がどの程度読み取りやすい状態なのかを可視化するサービスです。
――AIミエテルでは、具体的にどのようなことが分かるのでしょうか。
滝田COO:「まず、企業のWebサイトのURLを入力するだけで、AIにとって情報がどれくらい読み取りやすい状態になっているかを診断できます。診断結果は100点満点の『ミエテル度』として表示されるので、専門的な知識がなくても、自社サイトの状態を把握するきっかけになります」
この診断は無料で利用できます。自社サイトの情報がAIにとってどの程度読み取りやすい状態なのか、まずは気軽に確認できるというわけです。
AIミエテルで無料診断:https://mieteru.seoai.space/
――診断結果を確認したあと、企業はどのような対策ができるのでしょうか。
滝田COO:「AIミエテルでは、企業名や所在地、サービスの特徴などを整理した専用の『AIミエテルページ』を作成できます。いわばAI向けの名刺のようなものですね。既存のWebサイトを大きく改修しなくても、AIが企業の情報を発見し、理解しやすい形で発信できるようにする仕組みです」
もちろん、専用ページを作成すれば必ずAIの回答に登場するわけではありません。それでも、自社の情報を整理し、AIに伝わりやすい状態を目指せる点は、企業にとって新たな選択肢になりそうです。
では、なぜ三浦代表たちは、このようなサービスを開発しようと考えたのでしょうか。
なぜ「AIミエテル」を開発したのか?構想と技術の裏側

AIに自社の情報を正しく伝える。その課題に取り組むために生まれたAIミエテルですが、開発のきっかけには、三浦代表が感じていた企業の情報発信に対する問題意識がありました。
――そもそも、なぜAIミエテルを開発しようと考えたのでしょうか。
三浦代表:「生成AIが普及するなかで、企業の情報がAIにどう認識されているのか、気になっていました。大企業であれば専門の担当者を置いて対策を進められるかもしれません。でも、中小企業や個人事業主が同じことをするのは簡単ではありません。専門知識がなくても、自社の状態を確認し、必要な情報を整えられる仕組みが必要だと考えたんです」
その構想を実際のサービスに落とし込むうえでは、使いやすさも重要なテーマになったといいます。
――滝田COOは、サービス設計でどのような点を意識されたのでしょうか。
滝田COO:「AIへの対策というと、専門的で難しい印象を持たれがちです。だからこそ、初めて利用する人でも迷わず使えることを意識しました。診断結果を点数で示すのも、そのためです。難しい技術の説明を読むより、まず自社サイトの状態を直感的に把握できる方が、次の行動につながりやすいと考えました」
経営者として企業が抱える課題を見つめる三浦代表と、それを使いやすいサービスとして形にする滝田COO。二人の話からは、専門知識がなくてもAI検索への対応を始められる環境を整えたいという、サービス開発の方向性が見えてきます。
では、AIによる情報収集がさらに広がったとき、企業とユーザーの出会い方はどう変わっていくのでしょうか。
5年後、企業はどのように「見つけてもらう」のか

検索エンジンから生成AIへと、情報の探し方が変わり始めている今。企業にとっても、自社の魅力をどのように届けるかが、これまで以上に重要になりそうです。
最後に、三浦代表と滝田COOに、これからの企業の情報発信について聞きました。
――今後5年ほどで、企業とユーザーの出会い方はどのように変わっていくと思いますか。
三浦代表:「これからは、検索エンジンで見つけてもらうだけでなく、AIを通じて企業を知る機会も増えていくと思います。ただ、重要なのは、単にAIに選ばれることではありません。まずは企業自身が、自社の本来の魅力や強み、他社との違いをしっかりと言語化し、明確にすることが大切です。
そのうえで、AIの進化によって人々の情報収集の方法が変わっていくなか、企業もその変化に合わせて情報発信の方法を進化させていく必要があります。私たちは、企業が持つ本来の価値を、AIを通じて、それを必要としている人に正しく届けられる環境をつくっていきたいと考えています」
――滝田COOは、技術面からどのような未来を期待していますか。
滝田COO:「AIの技術はこれからも変化していくと思いますが、企業が自社の情報を分かりやすく整理し、発信することの大切さは変わらないはずです。専門知識がないから対応できない、という状況を少しでも減らしていきたいですね。AIミエテルも、そうした企業を支えられるサービスにしていきたいと考えています」
AI検索時代に向けて、企業が今からできること
生成AIの普及によって、私たちの情報の探し方は少しずつ変わり始めています。それに伴い、企業の情報発信にも新たな視点が求められるようになってきました。
今回、三浦代表と滝田COOへの取材を通じて見えてきたのは、AI検索への対応が、必ずしも大がかりなWebサイトの改修や専門的な技術の導入から始まるわけではないということです。
まずは、自社の情報がAIにとってどのような状態にあるのかを知ること。そして、企業の特徴やサービスの魅力を、より伝わりやすい形に整理していくこと。その積み重ねが、これからの情報発信を考えるうえで大切になりそうです。
AIミエテルは、そうした取り組みを始めるための選択肢のひとつです。無料診断を通じて自社サイトの状態を確認できるため、AI検索への対応を考えるきっかけにもなるでしょう。
検索エンジンと生成AIが共存する時代だからこそ、自社の情報の届け方を一度見直してみてはいかがでしょうか。
AIミエテル公式サイト(無料診断):https://mieteru.seoai.space/
blocksky株式会社 公式サイト:https://blocksky.xyz/